いきば〜禁断の蕾〜(完結
辛い思いだって

苦しむ事も、お互い無かったのに



そう思う度に



何故か沙紀の言葉がまた回りだした。













面会時間が過ぎ


蕾が帰ってからも


蕾の姿が残る



楽しかった余韻が

更に寂しい気持にさせる。



頭の中では、また沙紀の言葉が回りだした。






その日限り


何故か蕾は来なかった。




桜井も顔を出さない。



初騎は、特に気にも止めず退院の日を迎えた。


迎えに来る車

初騎は、近づいて

初めて気付いた。

車を降りて初騎を待っている運転手は、桜井では無く
知らない人

「お帰りなさいませ。」

頭を下げると
その見知らぬ運転は、初騎の荷物を持ち車へ乗せ
初騎が車に乗り込んだのを確かめると
自分も車に乗り

車を発進させた。

初騎は、直ぐに口を開いた

「お前は誰だ」

睨む瞳

見知らない運転は、バイテクミラーで初騎を確かめながら

「私は笹崎(ささざき)と申します」

ニコッと笑い挨拶する。

「前の運転手はどうした」

思わず強い口調になる初騎

「桜井さんですか?彼なら辞めましたよ」

ニコッと笑顔のまま答える笹崎
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