完璧上司は激甘主義!?
そんな斗真にとどめの刺す。

「だから未希はなにも言ってなかったって。……悪いけど、斗真の話題なんて一度も上がらなかった」

「……マジかよ」

戦闘不能になった兵士のように、机に突っ伏す斗真が可哀想に見えつつも、嘘はついちゃいけないと自分に言い聞かせる。

研修が始まってから永井さんの好意もあって未希とは、毎日休憩を共にしている。
だけどそんな未希から斗真の話は一度も聞かれなかった。

もちろん私から聞くことも出来たと思う。
でも、未希はちゃんと自分の中で気持ちが決まった時、そして悩んでいる時はいつも私に相談してくれていた。
だから今回だってきっといつか話してくれるのだと思う。

それに今未希が話してくれないってことは、未希は未希なりに斗真のことを色々と考えているんじゃないかなって思うんだよね。
でなかったら、きっと未希はすぐに私に話してくれるはずだから。……とは分かっていても、この話を斗真にするわけにはいかない。
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