完璧上司は激甘主義!?
「つーか麻帆……どうかしたのか?」

やっと私の異変に気付いた斗真が、不思議そうに尋ねてきた。
そして私が手にしていた名刺を覗き見ると、突然大きな声を出し始めた。

「うわっ!どうして麻帆が速見さんの名刺を持ってるんだよっ!」

「え……斗真、速見さんのこと知っているの?」

驚いていた斗真だったけれど、私の言葉にさらに驚いた顔を見せる。

「は!?麻帆、知らないわけ!?速見さんって言ったら南課長と並んで有名な人じゃん!営業部のエースで史上最年少で部長になった人だって」

「そう……なんだ」

全然知らなかった。でも斗真のこの驚き方を見ると本当のようだ。
速見さんがうちの会社の人で、なおかつ営業部のエースという話は。

「信じられない」とブツブツ文句を言いながら、スライドドアを閉めていく斗真。
そんな斗真にふと、聞いてみた。

「ねぇ、斗真……」

「ん?なんだよ」

ぬるくなってしまったビールを一気に胃に流し込んでいく姿を横目に見ながら、先ほど速見さんに言われた言葉が気になり、自分では分からないことだと言い聞かせた。

「あのさ……私って天使みたい?」

「ぶーっ!!」

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