完璧上司は激甘主義!?
「麻帆の勘違いに乾杯!」

私を気遣っての発言なのかもしれないけど、妙に勘に触るのはなぜだろう。

「……斗真の失恋一歩手前に乾杯」

なぜか悔しくて傷口をえぐるようなことを言ってみせると、案の定斗真は表情を歪ませた。

「お前なぁ!せっかく人が忘れてきたってときに、そんな身も蓋もないこと言うなよな!」

「お互い様でしょ?」

それから終始悔しがる斗真と他愛ない話をしながら、居酒屋での楽しいひと時は過ぎていった。



「やばい、ちょっと飲み過ぎたかも」

明日も仕事があるし、早々に切り上げて駅で斗真と別れたものの、足元がふらつく。

最寄駅で降りて、自宅へと向かう。

確か家にコーンフレークがあったから、別にスーパー寄らなくても大丈夫だよね。

そんなことを考えながらもフラフラしながら自宅までの道のりを歩いていく。

なんだか今日は色々あったなぁ。
永井さんの素敵な一面を知ることが出来たけど、突然現れた速見さんにからかわれたり……。

自宅マンションは目と鼻の先なのに、なぜか私の足は止まってしまい、街灯の下ポケットから取り出したのは速見さんからもらった名刺。
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