完璧上司は激甘主義!?
斗真の言う通りからかわれたのかもしれない。
でも、あの時の速見さんの言葉が妙に頭に残っちゃっているんだよね。

“でも俺、天使ちゃんのこと聞いていたからさ。こんな場所で偶然出会えて驚いているんだ”

“なにか困ったことがあったら、いつでも声掛けてね!”

速見さんは誰かから私のことを聞いて、私の存在を知ったかのように言っていた。
もし、そうだとしたら誰が?
誰が速見さんに私のことを話したのかな?
営業部にも確か同期がひとりいるけれど、でも未希や斗真のように仲が良いわけじゃないし、一言二言話したことしかない。
そんな同期がわざわざ私のことを速見さんに話すことは考えにくいし……。

一度は納得したものの、やっぱり腑に落ちないことばかりで道端だというのに、考え込んでしまった。

「ダメだ。考えても答えが分からない」

そもそも私が考えたところで分かる答えではない。

もう一度手にしていた名刺を見つめる。

「連絡……してみようかな」

なぜか気になっちゃって仕方ない。
だって“天使ちゃん”だよ!?
どんな意図があってそう呼んでくれたのか、知りたいのが女心ってものだ。

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