完璧上司は激甘主義!?
驚く私を他所に、まるでダメな生徒を目の前にした先生のように腕を組んで私を見下ろしてきた。

「飲むのは勝手だが、研修中だろう?しかもついこの間あんな失態を犯しておいて、よく飲みに行けるな」

「あ……いや、その。……これには色々と理由がありまして……」

咄嗟に言い訳をしてみるものの、ある疑問が浮かぶ。

あれ?私、飲みに行ったなんて一言も言っていないよね?
それかこの距離で匂うほどアルコール臭が凄いとか?それとも自分で思っているよりも酔っ払いの如く、顔が真っ赤とか??

そんなことを私が考えているとは思わないのか、南課長は腕を組んだまま話を続ける。

「飲むなとは言わないが、この前のように人様に迷惑をかけるような飲み方だけはするなよな」

ピシャリと言い放った南課長に思考回路はシャットダウンしてしまう。

「……はい、それはもちろん心得ております」

謝罪の言葉しか出て来ない。

でも本当、あんな失態は二度とごめんだ。

さっきまでの疑問もすっかりどこかへと飛んでいってしまい、先生に怒られた生徒のようにシュンとしてしまっていると、南課長は大きな溜息を漏らし、予想外な言葉を口にした。

「さて、部屋に行くぞ」

「……えっ!?」

ちょっと待って。
南課長ってば今さっきサラリと大胆な発言をしたよね!?
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