完璧上司は激甘主義!?
「今日までに何組もの結婚式に参加してきたけれど、感動しない式なんてひとつもなかったわ。どのお客様からも幸せを頂けた。だから私はこの仕事が好きなの。……新さんにもいつか、自分の仕事をそう思えるようになって欲しいな」

暗闇の中、わずかな光が照らす永井さんの横顔は、とても輝いて見えて眩しかった。
自分の仕事に誇りとプライドを持っているその姿は、私にとって憧れでしかなくその気持ちがより一層永井さんを、輝かせたのかもしれない。

「さて、今日の仕事も残りわずか。最後までゲストの皆さんに幸せいっぱいで帰って頂けるよう、お見送りの準備しましょうか」

「……はい」

私、この研修を一番に受けることが出来て良かった。
だって一番でなかったら、こんなにも充実した研修であることを、前もって知ってしまったかもしれないでしょ?
それではこの感動も幸せも減ってしまうよ。



「お気をつけてお帰り下さい」

無事になんの問題もなく三組の挙式披露宴は終わった。
それから残りの三日間の研修も充実した時間を過ごすことができた。
そして、研修期間が残りわずかとなるにつれて気持ちばかり膨らんでいく。
早く企画課に戻って企画書をあげられるようになりたいって――……。

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