完璧上司は激甘主義!?
戸惑いつつも、そっと南課長から受けとると予想以上の重さに、軽くよろめいてしまった。

「おっ、重い」

つい素直な言葉が出てしまうと、また南課長は可笑しそうに笑い出した。

「それは重いだろうな。なんせ大半がサンプルや資料だから」

「えっ!?」

すぐに紙袋の中を確認すれば、南課長の言う通り、ウェディング関係の沢山の資料や引き出物などのサンプルで、埋め尽くされていた。

「大坂で大規模な展示会があってな。どれも最新のカタログだ。それで勉強するといい。近いうち新達にも企画を練ってもらいたいし」

「はぁ……」

南課長らしいといえば、南課長らしい。
これもきっと“部下思い”からくるものなんでしょ?

今日も家に寄ってくれたのは、資料を渡すついでなんだよね?
それにこの資料は私だけにじゃないんでしょ?
斗真達みんなで見ろってことなんだよね?

つい良い方向へ考えてしまいそうになる。
でも違う。
たまたま私に渡しに来てくれただけだ。

「ありがとうございます。……早速月曜日にみんなで見させて頂きます」

勘違いしちゃいけない。
そう自分に言い聞かせたというのに、南課長からは意外な言葉が返ってきた。

「いや、会社用は別に貰ってきたから。それは新専用だ」

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