完璧上司は激甘主義!?
珈琲を飲みながらこれからの仕事の段取りを頭の中で考えていると、いつの間にか新は飲み終えた社員のカップをトレーに乗せて、給湯室へ入って行くのが見えた。

しまった。
ちょっとのんびり飲み過ぎたな。

いつもだったら取りにきてくれるのを待ち、ずっと机の上に置いておくことが多いが、なぜか今日ばかりは当番が新ということもあってか、自分で片付けようと思いカップ片手に席を立った。

そして真っ直ぐ新のいる給湯室へと向かうと、洗い物をする新の後ろ姿が見えた。

「本当……嫌になる」

すると自傷気味に笑いながらそんなことを呟いた新。

「なにが嫌になるんだ?」

思わず聞いてしまった次の瞬間、オーバーなくらい新の身体が反応したものだから、思わず吹き出しそうになってしまった。
新がこっちを見ていなくてよかった。
こんなだらしない顔を上司として見られるわけには、いかないからな。

「ひとり言は程々にしておいた方がいいぞ?変な奴だと思われる」

流し台に空のカップを置くと、新はゆっくりと顔を上げた。


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