完璧上司は激甘主義!?
「疲れたな」

きつく締めていたネクタイを解くと、より一層開放感に包まれる。
椅子に腰かけ天を仰ぎつつもつい見てしまうのは、紙袋のうちのひとつ。
そして頭に浮かぶのは新だった。

展示会場を回っている最中、引き出物のサンプルなどを貰うたびに、新のことが頭をよぎっていた。
それはきっと同じようなものが、彼女の部屋にあったからかもしれない。

新の部屋全てを掃除した手前、彼女の趣味が嫌でも理解できてしまった。
年齢に相応しいというか、新らしい趣向だと思った。

そう思うと自然と新用と、会社用に持ち帰る袋を分けていた。

「俺もなにやっているんだか」

それだけじゃない。

立ち上がりボストンバッグの中から取り出したのは、大阪駅に到着し、時間つぶしに土産屋を見ている時買ったものだった。
これもまた新の部屋の大半を占めていたキャラクターのもの。
日用品にも描かれているほど有名なキャラクターだった。

これを見た瞬間、つい買ってしまったんだよな。

新はただの部下だというのに、おかしいだろう?
そう思ったのは買った後だった。
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