完璧上司は激甘主義!?
三人も同じ部屋にいるというのに、誰ひとりとして口を開こうとしない。
気まずい空気が流れる。
そんな中、先に口を開いたのは中村さんだった。

「あの……ごめんなさい、色々と」

「あ……ううん!全然!!むしろこっちこそ、その……ごめんなさい」

お互い顔を見合わせ謝罪の言葉を述べると、ついお互い吹き出しては笑ってしまった。

「もー……!私、本気で心配していたんだけど!」

田村さんは呆れたように、だけどどこかホッとしたように言うと、私と中村さんの背中をそっと叩いた。

「ごめんね心配かけちゃって。……だけどまぁ……南課長に啖呵を切った甲斐はあったでしょ?」

「――え?」

そう言うと中村さんは、なぜかニヤニヤしながら私を見てきた。

「びっくりしちゃったよ。だってあの潔癖上司が新さんの頭を撫でたんだから」

「それは私も思った!……えっ!?もしかして新さんと南課長ってそういう関係なの?あっ!だからあの日も私を待っていてくれたの!?」

一気にふたりに責め立てられすぐさま両手を振る。

「いやいや!!それはないから!!本当、それだけはない!!」

変な噂が立ったら大変だ。だって南課長には永井さんという素敵な彼女がいるのだから――。
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