完璧上司は激甘主義!?
「あのね天使ちゃん。確かに篤人の家には篤人にとって大切な存在がいるよ」

やっぱり!

「じゃっ、じゃあその人がショーコさん、なんですか?」

「ううん、“ショーコ”じゃなくて、“シューコ”」

「……シューコ、さん?」

「そう。天使ちゃん聞き間違えたんじゃないかな?」

聞き間違え……そうだったのかな?
確かにホームセンターにいた時だし、周りはやたらとガヤガヤしていた。そんな状況だもの。ほんの一字聞き間違えてもおかしくなかったかもしれない。

「そのシューコちゃんだったらいるよな?篤人の家に」

「えぇ、いるわ。とびっきり可愛い猫ちゃんが」

やっぱりいるんだ。
南課長の家にとびっきり可愛い猫ちゃんが……。……ん?

「猫……ちゃん?」

いま永井さん、猫ちゃんって言った?

また聞き間違えたのだろうか?
何度もふたりを交互に見るものの、ふたりは終始ニヤニヤしたまま。

「篤人ね、数年前に猫を引き取ったんだよ。最初はどうするか悩んでいたみたいだけど、次第に情が移っちゃったみたいで、今では恋人のように溺愛しちゃっているってわけ。それに天使ちゃんが聞いた電話の相手って多分俺だと思うよ。確かに数ヵ月前、篤人にシューコちゃんの世話を頼まれたことがあるから」

「嘘……」
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