完璧上司は激甘主義!?
通り過ぎていく人達は、みんなチラチラと振り返っては見ていく。

恥ずかしさでいっぱいになり、とにかく早く立ち上がろうとしたものの、その瞬間足に痛みがはしる。

「嘘ー……まさか捻っちゃった?」

それでもこのまま地面と仲良くしているわけにはいかない。
どうにか立ち上がろうとした時。

「新……?」

え……?

その声に顔を上げれば、私の姿を捉えた南課長が真っ直ぐ駆け寄ってきた。

「嘘……南課長?」

どうして……?

「どうしたんだ!?」

どうしてそんなに余裕ない顔しちゃっているの?
どうしてそんなに、心配そうに私を見つめてくるの?

手にしていた鞄を放り投げ、転んでしまって汚い私に迷いなく触れると、そっと起こしてくれた。

「あっ、南課長!私、汚いですから!!」

派手に転んじゃったし!

「バカ。その様子だと怪我しているんだろう?そんなこといちいち気にしている場合か」

「でっ、でもっ……!」

反論したくもなる。
だって南課長が私の身体に触れているのだから。
でも足を捻ってしまった今、南課長にこうやって身体を支えてもらっていないと、立っていられないのも事実。
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