完璧上司は激甘主義!?
「あの、その……意外だなって思って!南課長、潔癖症なのに猫を飼っていることが」

咄嗟に思いついた言葉だったけれど、正直気になるところ。
偏見かもしれないけれど、潔癖症の人って動物を飼うイメージがなかったから。
だって抜け毛とか多いし、掃除とか大変そうだし。

「そうか?逆にコイツがいると掃除しがいがあるから」

「……はぁ」

なるほど。
潔癖症の人には、潔癖症の人らしい理由があるんだ。
私だったら無理だな。
部屋で動物なんて飼ったら、ほぼ毎日掃除しなくちゃいけなくなりそうだし。
どうにか今は自分の部屋を綺麗に維持しているものの、苦労しているし。

「とにかく上がって。今、救急箱出してくるからソファーに座って待っててくれ」

猫を下ろすと、部屋の奥へと進んでいく南課長。

「はい」

慌てて靴を脱ぎ、痛む足を庇うようにゆっくりと部屋の中へと進んでいく。

初めて足を踏み入れた南課長の自宅は、想像していた通り綺麗に片付けられていた。
まるでモデルハウスかのように。

十二帖近くあると思われるLDKキッチン。
その奥にはドアがあって、そこに南課長は入って行った。
多分あそこが寝室なのだろうか。
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