完璧上司は激甘主義!?
南課長に見られると分かっていたら、もっと頑張って足を細くしていたのに。
お手入れだけはちゃんとしていたことだけが、せめてもの救いだ。

「湿布、貼るな」

「すみません」

そう言うと南課長は救急箱から湿布を取り出し、そっと貼ってくれた。

「……っ!」

冷たさに声が出そうになりつつも堪えると、南課長はクスッと笑った。

「我慢だな。湿布は冷たいものだから」

「……はい」

そう言うと南課長は救急箱の蓋を閉め、立ち上がる。
そのまままた寝室へ向かったかと思うと、すぐに戻ってきてはなぜか私が座るすぐ隣に腰を下ろしてきた。

えっ!?なっ、なに!?

しかも身体が触れてしまうほどの近さ。
南課長の謎の行動に、緊張と驚きのあまり固まる私を、南課長はゆっくりと目線を合わせてきた。

「話……だけど」

「はっ、はい!」

いつになく真剣な面持ちの南課長に、緊張が増す。

同じソファーに座ったまま、至近距離で見つめ合う。
こんなシュチュエーション、嫌でも期待してしまうよ。

ドキドキと心臓がうるさくて、今にも破裂しそうだ。
それでも聞きたい。……例え心臓が破裂してもいい。南課長の話が聞きたい。
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