完璧上司は激甘主義!?
布超しに伝わる南課長の胸の鼓動が、より一層頭の中を混乱させる。
どうして私と同じように、南課長もドキドキしているの?

「ごめん……すっげ嬉しい」

さっきと同じ「ごめん」という言葉。
だけど今回は違った。

「……嬉しい?」

信じられない言葉に、口にしてしまうと南課長はゆっくりと私の身体を離し、至近距離で顔を覗き込んできた。

「一度振っておきながら、新のことが好きなんだって言っても呆れられるだけだと思っていたから」

その言葉に目を見開いてしまった。

「……うそ」

好き……?
南課長が私を??

驚く私を見つめたまま、南課長の右手が頬にそっと触れた。

「嘘じゃない。……好きなんだ、新のことが。……気になって仕方ない」

本当なの?南課長が言っていることは。
本当に私のこと、好きになってくれたの?

なかなか信じることが出来ない。
でも南課長が私の頬を撫でる手は優しい。……それにショーコを愛しそうに見つめていた瞳は、さらに倍増して私を見つめている。

「……本当、なんですか?」

信じられないけど、信じたい。

震える声でそっと尋ねると、南課長は深く頷いた。

「本当だよ。……新が好きだ」

三度目の好きって言葉に、本当なんだって実感が湧いくる。
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