完璧上司は激甘主義!?
中村さんの背中を見つめながらも、つい気になってしまう。
中村さんは、同期の田村さんがあんなに南課長に怒られていたのに、気にならないのかなって。

現に田村さんは、二時間ほど前にオフィスを出て行って以来、いまだに戻ってきていない。
もちろん南課長も。

懸命に仕事していたけれど、きっと内心では初めてのミスに落ち込んでいるに決まっている。
私だってきっと、仕事でミスをしてしまったら激しく落ち込んでしまうだろうし、そういう時こそ同期として言葉を掛けてあげたい。
それに手伝えることがあるのなら、力になりたいし。

田村さんと中村さんって仲良しってイメージがあったんだけどな。
仕事とプライベートは違うのかな?

そんなことを考えながらも、別に今日中にやらなくてもよい書類の整理をしていると、少しずつ人影が少なくなっていく。
ふと時間を確認すると、定時を一時間過ぎていた。

「あれ?なんで麻帆まだいるんだ?」

「斗真!」

突然声が聞こえてきたと思ったら、鞄をデスクに置きながらまだ残っていた私を、驚いた様子で見つめてきた。
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