完璧上司は激甘主義!?
「まぁ、やっちまったもんは仕方ねぇよ。大事なのはこれからじゃん?」

「これからって……。ちゃんと私の話聞いてた!?」

南課長は私に家事を教えようとしているんだよ?
これはもう完璧に恋愛対象外でしょ?

なのに斗真は、ケロッと意外な言葉を口にした。

「ちゃんと聞いていたよ。つーかさ、麻帆いい感じじゃん。遠回しにデートに誘われたってことだろ?」

「へ?……デート??」

思いもよらぬ言葉に、随分と間抜けな声が出てしまった。
だけど斗真は至って真面目な顔で言ってきた。

「そ!それって立派な休日デートじゃん。やったじゃん!麻帆」

デートって……何!?

「ちょっと待ってよ。さっきの話をどう聞いたらそういう結論に至るのよ!」

“デート”っていうワードなんて、一度も出していないのだけど。
すると斗真は定食を食べながら、さも南課長の気持ちが分かると言いたそうに話し出した。

「麻帆は分かっていないな。いいか?普通男というものは、なんとも思っていない女を休日に誘ったりしねぇよ。大抵自分の時間を大切にしたいもんだろ?ましてや南課長は忙しい人なんだから」

「それはそうだけど……」

でも南課長に限ってそんなことがあるとは、信じられない。
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