私は彼に愛されているらしい
「みちる、信じてなかったでしょ。」

「…う、ん。まあ…。」

そう、本当は凄く嬉しかったんだけどどこまで信じていいのか分からなかった。

話の流れで、もしくは気持ちが上がってつい口走ってしまっただけなのかもしれない。それは自分にも覚えのあることだったから責めることは出来なかった。

それでもその時だけでもそう思って貰えたことが嬉しいと考えることにしたのだ。

でも。

「俺、本気だから。」

そう言ってほんの少しアカツキくんは距離を縮めてくる。

背中にはベッド、顔の両側にはアカツキくんの手があってどこにも逃げ場はない。

でも私も逃げるつもりはないんだ。

「みちる。」

「…はい。」

そしてアカツキくんはゆっくりと近付いて私の唇を塞いだ。

とても優しくて温かで、心を穏やかにする不思議なキスが全身に染み渡っていく。

何度も何度も角度や深さを変えては繰り返される行為に心も体も溶かされていった。

「結婚しよう。」

息がかかるその距離でもう一度紡いでくれた最高の言葉。

涙なんて出なかった。

「はい。」

そう答えてようやく嬉しさが体中を支配していくなんて。

「はいっ…。」

笑みが止まらなくて私はたまらずアカツキくんの首に腕をまわして彼を抱き寄せた。

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