私は彼に愛されているらしい
嬉しい。嬉しい。

その気持ちが強くなるにつれて腕にも力が入っていく。

どうしよう、このままだとアカツキくんが苦しくなってしまうかもしれない。

そんなことが頭を過ったけどいらないお世話だったようだ。

「…っひゃあ!」

すかさず狙いを定めたアカツキくんが私の首筋に唇を這わせていく。その瞬間に腕の力はゼロに等しくなってしまった。

「明日…指輪を買いに行こう。婚約指輪。指輪がいらないっていうならピアスでもいいからさ。…とにかくみちるは俺のだっていう証を贈りたい。」

耳元で響く低く掠れた声は私の思考回路を混乱させていく。

声が漏れて肩が跳ねた。

その反応に気を良くしたアカツキくんの新たな攻撃でまた私の体は確かな反応を見せていくのだ。

「ちゃんと予告しといたでしょ。玄関でやらなかっただけ凄いって褒めてよ。」

耳に入ってくるのに理解できないくらいアカツキくんの手に翻弄されている。

何を褒めたらいいのと怒ってやりたい気持ちも溶かしていくから全く敵わないのだ。

「今日はとことんやるからね。」

嘘でしょ。

「今まで我慢してたこともやる。」

我慢てなに!?

「だって俺の誕生日だし。」

言い返したいのに完全にアカツキくんの手に落ちた私はされるがままなんだ。

どこまで気付いているの?竹内アカツキくん。

あの招待状に書かれた私の名前はフルネーム、そして今日の日付も記してた。

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