愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
「俺の勘外れたことないんだよね。今年のクリスマスイブには瑠璃はママになってるから」

 女なら誰でも虜にしそうな笑みを浮かべながら誉が耳元で囁く。

「でも、仕事が・・・」

「契約は3ヵ月更新だけど、瑠璃は有給がかなり余ってるし、体調と相談しながらで良いんじゃないか。仕事も大事だけど、瑠璃は自分の身体優先でいいから」

「それじゃあ無責任だよ」

「命より大事なものなんてないんだよ」 

 有無を言わせぬ言葉だった。

 誉が私の胸に手を当てる。

 そこにあるのは、心臓の手術跡。

「それはお前がよく知ってるだろう。秘書である前に俺の奥さんなんだからな。これは旦那さまからのお願い」

 誉の眼差しがいつも以上に優しい。

 こいつは私の懐柔方法をよく知っている。

 ここまで言われたら何も反論できない。
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