大っ嫌いなアイツに恋をした。
……へっ?
何かの重みに布団から顔を出すと目の前には覆い被さる橘が……!
「ちょっ!?な、何して」
「何して…って見りゃわかんだろ?言っても聞かねぇヤツにはカラダに直接教え込まねぇとな?」
意味深な笑みを浮かべる橘はあたしの腕を掴むとシーツに縫い付けるようにして拘束した。
「ま、待って、下にはお父さんが…」
「だから、あんま声…出すなよ」
橘は低くあたしの耳元で囁くと耳朶に口づけを落とした。
ビクッと反応したあたしを見て橘はフッと笑う。
「しょうがねぇな。起きんのか、起きねぇのか…どっち?後者なら喰うぞ」
「お、おお起きますっ!」
私はすぐさまベッドから飛び出た。
喰うって……いやいや、想像するのはやめよう。