誘惑~初めての男は彼氏の父~
 「やめて・・・」


 「言葉と体が矛盾してるよ」


 必死で体を離そうとしても、それは無駄な抵抗。


 そして抵抗は、相手の余計な介入を招く。


 着ていたものはほとんど捲り上げられ、肌も露わに・・・。


 「だめ。佑典が帰ってくる」


 「気になる?」


 時刻はもう夕方。


 いつ佑典が帰ってくるか知れない。


 それが気になって、目の前のことに集中できない。


 「帰ってくる前に、泥棒さんにはお仕置きをしておかなくちゃ」


 和仁さんはひとまず私を壁際に残して、ドアの鍵を閉めに行った。


 それから、


 「こっちにおいで」


 肩を抱かれて向かった先は、見たことのないドア。


 スタジオに至る渡り廊下の一歩手前・・・和仁さんの部屋?


 ドアを開けると、未知の空間。


 やはり和仁さんの部屋だった。


 ベッドとクローゼット、他はステレオと本箱くらいしかない殺風景な部屋。


 窓は二つある。


 ここが和仁さんが、日々生活している場所。


 ・・・感慨に浸っている暇はなかった。


 私はベッドの上、着ていたものが一つ一つ失われていく。
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