誘惑~初めての男は彼氏の父~
 「ずるい」


 私ばかりこんないやらしい体であると思い知らされるのはなんか悔しくて・・・そんな台詞を吐いてしまった。


 「ずるい? 僕が?」


 私の言葉の真意を掴みかねて、和仁さんが尋ねてきた。


 「じらしてばっかり・・・」


 こんなに求めている自分を知られるのが恥ずかしくて、つい目を逸らし、枕に顔を埋めてしまった。


 「そろそろ・・・する?」


 頭を撫でながら、髪の先を指でいじりながら尋ねられた。


 「僕を本気で奪い尽くしてみる?」


 「今すぐ・・・」


 唇を重ね、舌を絡ませながら、一つになる瞬間を待ちわびた。


 間もなく体を貫くような一瞬の痛み。


 それはすぐに、何もかも一つに解け合えることに対する充実感へと変化する・・・。
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