囚われる心と体
「風呂入ってこい」
リビングに突っ立っていた私はタオルと着替え一式を持たされ強引に押し込められた。てか、下着の替えまであるってどんだけなのよ。
ま、ここは無駄に抵抗するよりも素直に入った方が良さそうだ。浴槽にはすでに湯が張ってあり有りがたく湯船に浸からせてもらう。
ゆっくりと浸かったお陰で少し酔いも覚めたような気がする。お風呂から上がり洗面所の鏡を見て思った。
えーと。このまま出て行かなきゃいけないのよね。あの腹黒王子に素っぴんを晒すのはかなり痛い。
きっと見た途端に吹き出されるか同情の眼差しを受けるかだ。私はアイメイクにかなり力を入れてるため、素っぴん状態では目が小さくまつげも短い。うう…どうしよう。
「おい。大丈夫か」
突然かけられた声にビクッと体を震わせる。きっと出てくるのが遅い私を気づかってくれたのだろうか。
「あ、はい。大丈夫です」
「だったら、さっさと出てこい。俺が入れねーだろ」
「…はい」
あーそーゆーことですか。少しでもアンタを見直した私が馬鹿だったよ。