囚われる心と体


リビングに放置された私はどこに座るのが正解なのだろうと考えた。ソファーに堂々と座るのもどうかと思いリビングラグに腰を下ろす事にした。




手持ち無沙汰でカバンの中のスマホを取り出すとそこには着信件数が20件。




えぇっ!?こんなに誰?
画面をタップすればそこには高梨の文字。私は慌てて電話をした。




「高梨ゴメン。今まで気づかなかった」




「石原、大丈夫か?ちゃんと帰れたか?」




「あ…と、うん」




焦った様子で聞いてくる高梨に対して曖昧な返事しか出来ない。実際は腹黒王子の部屋に居るわけだし、今は本当の事を言っちゃいけない気がした。




「もしかして、沢井さんになんかされた?」




「ううん。何にもされてないよ。大丈夫」




「そか。なら良かった。あの時タクシー発車しちまうし焦ったよ。ちゃんと送ってやれなくてゴメン」




何度も謝る高梨を宥めて電話を切った。思わず口から出てしまうため息。この状況を麻衣子と高梨が知ったらなんて言うだろう。怖いな…。
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