囚われる心と体
「こんな夜中に女性を帰すほど俺も馬鹿じゃないぜ」
「ひゃあ」
今度は腹黒王子によってお姫様抱っこをされてしまった。つーか、肌、肌!腹黒王子の肌に直に触れちゃってるよー。
ヤバい。久しぶりに触れる男性の肌に心臓がバクバクいい始めた。顔は熱くなってきたしお腹の奥がキュンとしちゃってる。でも相手はあの沢井卓人なんだよ。騙されるな、由愛!
そしてそのままベッドに下ろされた。こ、これは…補食されちゃうのですか? ジッと上から私を見つめていた腹黒王子はフッと笑う。
「お前、素っぴんの方が可愛いな」
「そ、そうですか?」
「あぁ。あのパンダみたいな厚化粧、似合ってねーぞ」
「なっ、大きなお世話です」
「ま、俺はどっちのお前でもいいけど」
次の反論の言葉を私は言えなくなった。だって唇を塞がれてしまったから。目を閉じることの出来なかった私は、どアップで腹黒王子の顔を拝むことになってしまった。