囚われる心と体


「私、帰ります。お世話になりました」




「待ってろ。会社まで送って行く」




「それは結構です。1度家に戻りますから」




「じゃあ自宅まで送る」




この男はどこまでも強引だ。でも全てにおいて強引なわけではない。昨日夜は簡単に引いたしホントに掴み所がない。




腹黒王子と私の住むアパートは案外近かった為すぐに自宅に着くことが出来た。彼の住んでる所は私のアパートからもよく見える高層マンションだったのだ。




「…ありがとうございました」




「あぁ。あと今夜空けとけ」




「は?どうして…」




「世話してやったんだ。飯ぐらい奢れ」




な、なに言っちゃってるわけ!?強引に連れて帰ったのはそっちでしょ!それに…キスまで勝手にして肌に触れて、こっちが奢ってもらいたいぐらいだわ。




腹黒王子はさっさとプライベート番号が書いてある名刺を渡してきたかと思ったら、私は追い出されるように車から放り出された。やはりこの男優しくない。

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