囚われる心と体
それからは腹黒王子の思うがままに翻弄された。女慣れしているこの男のことだ。女がどうすれば感じるかなんて心得ているのだろう。
心は奪われることを拒んでいるのに体はそれを望んでいる。アンバランスな私はなんとか抵抗を試みたが全く通用しなかった。
「もう抵抗するな。心も体も」
実際、体はもう抵抗出来ない事を自分で悟っている。だけど心がついていかない。どうして私を求めるの?ただの遊びなんでしょ?
強引で傲慢で俺様なこの男を全力で拒否することが出来ないけど、自分自身の気持ちもよく分からない。この気持ちは一体なに…?
「由愛。俺だけのものになれ」
「…沢井、さん?」
「他の誰もいらねぇ。お前だけを一生愛しぬいてやる」
その言葉ひとつで今まで頑なに拒否していた心が動いた。あぁ…私はこんな風に誰かに熱く求められることを望んでいたんだ。なんて単純な答えだったのだろう。
抵抗の力が完全に無くなった私をギュッと抱きしめる沢井さん。私も彼の首に腕を回し熱いキスを受け入れた。