彼のヒーローヴォイス
すべてが終わり、
学園祭を締めくくるフィナーレの花火を純一と二人で校庭の隅で見上げる。
この時間が止まればいいのに…。と心から願う自分がいた。
「純一、今日はありがとうね ものすごーく感謝してるよ」
「ん? あぁ、別に感謝されるほどのこたーねぇよ、オレも楽しかったし。」
「なんか、お礼しなきゃねー」
「あ? そんなもん、いらねぇし」
「えぇー? いらな…」
本当に一瞬のことだった…。
隣にいた純一が少し屈んで…
私の唇に純一の唇が…重なった…。
え…。
「さ、もう寮帰る時間だろ? 行くぞ」
何もなかったかのように普通に私の手を引いて寮までの道を歩いてくれた。