【完結】Re-love 〜二度目の恋はあなたと〜
「ちょっと、何するんよ!」
突然の出来事に健一の胸を押して離れた。
その顔は、ゆでダコみたいに真っ赤だった。
「お前が俺のものって証拠を見せ付けてやったの」
「アホ!なにも隆博くんの前ですることないやん!」
顔色一つ変えずに、キスをした理由を答える健一に杏子の怒りは収まらなかった。
「あいつの前やからやったの」
それでもなお、杏子を見つめながら言った。
眉間に皺を寄せ、
「もうわけわからんのやから!」
と言うと杏子は顔を背けた。
杏子の横顔を見ながら、もう一度言っておきたいことを口にした。
「・・・好きやで」
勢いよく振り返った杏子は「隆博くんの前ででなんてことを!」とでも言いたげだったが、そんなのはお構いなしに健一は杏子に催促した。
「言えよ」
「・・・・・・」
杏子は黙っていたが、どうしても言って欲しかった。
「なぁ、言って欲しい」
健一は、最後には、お願いをしていた。
「・・・好き」
ゆっくりと健一に視線をうつすと、はにかみながら囁いてくれたのは、甘い言葉だった。
「ありがとう」
健一は、恥ずかしがりながらも言ってくれたことが嬉しかった。
「コホン。もうその辺りで終わってくれるかな?」
見るに見かねた隆博が、甘い空気を打ち破った。
「惚れた女が他の男にキスされたり、好きって言ってるのなんて見たくないからね」
隆博の突然の告白に杏子は、驚いていた。
「隆博くん・・・?」
「さっきまではね。もう諦めたから安心して。
先に出てるから、早くおいでよ」
自分の気持ちを抑えるように隆博は杏子に優しく笑いかけると、病室を後にした。