図書館からはじまる



有紗とはあれから連絡を一切取っていない。


金曜日…


今日は、借りていた本を返しに行って、新たに別の本を借りる予定。


ちょっと重たいけど、本を会社に持って行った。


仕事は、いつも通りに終わり、図書館へ向かった。


やはり、18時50分に着いた。


今日もいるかな?のっぽさん…


ん?見当たらないな…


なんで、俺はのっぽさんを探してるんだ?


とりあえず、本を探しに行く。


「あっ…こ、こんばんは」


「こんばんは、のっぽさん」


【経済・経営】のコーナーへ行くと、のっぽさんがいた。


「この間は、どうも」


「あ、はい」


「合コンだったの?」


「違います!」


「かなりの団体だったよね」


「あれは…
じっくり選んでください」


また、逃げられた。


俺は、今回も本を二冊選びカウンターまで持って行った。


「返却分と借りる分です。お願いします」


「はい。お預かりします」


のっぽさんは事務的にこなしていく。


「ねぇ、俺なんか気に触ること言った?」


「いえ、何も」


のっぽさんは、一切俺と目を合わせようとしてくれない。


俺は、カウンターに両手をついて、のっぽさんに近づいた。


「ねぇ〜のっぽさん、背高いよね、身長何センチあんの?もしかして、部活はバレーボール部?」


「その質問、答えないといけませんか?」


「知りたいなって…」


「カード出していただけますか?」


「あっ、はい」


「小さい頃から背の順番は、一番後ろ。身長は174cm。部活は、茶道・花道部です」


「そう」


「…興味ないですよね?」


「そんなことないよ。俺より4cmもおっきいなって…」


「…」


「ごめん」


なんか謝ってた…


「ありがとうございました。もう、閉館の時間なので」


「あ、ごめん」


なんか、気に障ったみたいだな…


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