秘密が始まっちゃいました。
「こっち向けよー、日冴―」


バスルームにはシャワーの水音が響き渡っている。
後ろには荒神さん。
私は服を脱がされるという恥ずかしい事態は避け、どうにか自分で服を脱いだものの、彼に背を向け壁のタイルを見つめていた。


「あの……恥ずかしいので、あっち見ててもらえますか?」


私は水音の中で声を張る。
これじゃ身体が洗えない。

まるで処女かってくらい緊張してるのは、好きな人に身体を見られるのが久しぶりのことだからだ。

そして、脱いでる時に見えた荒神さんの裸身がまた……。
30代半ばなんてお腹周りが緩んできている人も多いのに、彼には腹筋のラインがくっきり。肩甲骨から腰までのラインもすごく綺麗……。
ずるい、イケメンはバディまでイケメンだ。


「恥ずかしいっておまえさ。何が?」


「色々です!アラサーになるとお肌のハリもお腹の緩みも若い頃と変わっちゃうんです!見られるのに抵抗あるんです!」


「だーかーらーさー」


荒神さんが呆れた声で言って近寄ってくる。その気配を背中で感じながら振り向けない私。
両肩をつかまれ、ぐるんと身体を反転させられた。

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