秘密が始まっちゃいました。
荒神さんはわずかに身体を離すと、シャワールームのドアを開け、バスタオルを取った。私の身体を手早く拭き、そのタオルを自らの腰に巻くと、私を再びお姫様抱っこで抱き上げた。


「荒神さん」


「寝室に行こう。精一杯、優しくする」


優しく甘く響く彼の声。
ワイルドでエロ格好いいと評判の荒神薫。
ちょっと前まではこんな姿に違和感を覚えていた。私の好きなのは泣いている荒神さんだけなんだと思っていた。

今はどうだろう。
恋心を自覚してしまったら、もう彼のすべてに惹き付けられてしまう。
細胞レベルで強い磁力を感じる。

私を愛撫で酔わせてくれた荒神さんに、恥ずかしさとこの上もない愛を感じた。
彼のものになる幸せを今さらながら噛み締める。


初めて入った荒神さんの寝室。
紺で統一されたベッドに降ろされ、彼を見つめる。荒神さんはいつの間に準備していたのか、ブルーの小箱を開け正方形のビニールパックをサイドテーブルに置いた。


「ゆっくり馴らすから」


荒神さんが私の身体に覆い被さってきた。彼の視線も身体もものすごく熱い。
私は恥ずかしくて目をそらす。
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