秘密が始まっちゃいました。
「おめでとうございます。伯父さんになっちゃいましたね」


「ああ、そう考えたら涙が出てきちゃったんだ。結構難産だったらしいし、あいつも頑張ったなぁって」


薫さんはまた目尻に雫を浮かべている。相変わらずの涙もろさに苦笑しながら、私は彼の目元を指で拭った。


「今週末、会いに行ってきたらどうですか?妹さんと甥っ子くんに会いに」


薫さんは首を横に振る。


「駄目だよ。俺、妹に嫌われてるんだから」


確かに彼は涙もろさを隠すために、妹さんの結婚式をほぼ離席してやり過ごしたという過去がある。
それから妹さんは口を聞いてくれないらしい。


「ホントのこと全部話して、妹さんに謝るチャンスですよ。薫さんの気持ち、きちんと話せば、きっと和解できると思います」


薫さんは考えるようにうつむいた。
数瞬後、思い付いたとばかりにバッと顔をあげる。
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