秘密が始まっちゃいました。
「嫁さんにしたい子ができたって。親と妹に報告したいんだ。ダメか?」


私たちの間に結婚を意識した話は出ていた。
でもそれはまだ二人で語る夢物語のようなもの。

この人は、それを本物の未来にしたいんだ。私のことを家族に紹介して、お嫁さんにしてくれるつもりなんだ。

私の目から涙が溢れ出した。
後から後からとめどなく溢れる熱い涙。


「私でいいんですか?」


「おまえがいいんだ……って泣くなよ。俺ももらい泣きしそうだろ!」


薫さんが本当に目を潤ませた。私はおたまをシンクに投げ捨て、ジャンプするように彼の胸に飛び込んだ。


「よろこんでご一緒します!」


「日冴、それって一応、結婚もOKってことでいいわけ?」


「OKに決まってるじゃないですか!!もう!薫さん、好き!大好き!」


私はぎゅうぎゅう彼の首を絞めながら叫んだ。嬉し涙が止まらない。

薫さんは苦しそうに喘いで私の手の位置を変えると、あらためて私の肩に顔を埋めた。
私の肩が熱いのは、彼の涙のせい。

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