おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
つわりに苦しみながら、いつの間にか8月を向かえ赤ちゃんは9週を向かえていた。


胎嚢確認、心拍確認、8週の壁……
数々の壁を越え、もうすぐ流産の心配が激減する10週を向かえる。



さすがに出血や子宮の形を指摘されていた私も妊婦雑誌を買い、妊娠について勉強していた。




エコーで見る赤ちゃんの姿はどんどん人の子に近付いていってる。
小さな手や足。よく見るとわかる目や口も全部が可愛くてエコー写真をもらうのが楽しみだった。



誰に教えられたわけじゃないのに、お腹をさするクセがついた。


ちょっとずつ、ちょっとずつ。
愛おしくなっていくお腹の中の存在。



「妊娠した」
そんな受け身の気持ちじゃなくて、

「産んであげたい」
気持ちが変わってきたことに自分自身も驚いていた。






そんなある日。
またお母さんから電話がかかってきた。



「つわりは落ち着いたの?近くまで来たからゼリーとか買っていってあげるから。」



お母さんに会うのはゴールデンウィーク以来だった。


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