おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
鞄をひっくり返して財布から診察カードを取り出す。


ソファに座った瞬間に感じるいつもはない違和感…。
こわい………



大学病院の夜間専用ダイヤルを見ながら携帯のボタンを押す。


「はい、こちら○○病院ですが…」


出たのは看護婦さん。
今の状況を話すと、当直の先生に変わってくれるらしい。



「変わりました。出血したとのことですが。」

「はい…色も濃いので…」

当直の先生は、女医さんでちょっとツンとしたおばさん先生のようだ。



「出血はよくあることなのでね…、腹痛はあるんですか?」

「腹痛はないんですけど…」

「その週数だともし、来てもらってもできることもないので…安静にして様子をみるしかないです。」


「…………」


そうだけど…
なんか冷たい言い方…。
出血してるのに…?



「出血が大量になったり、腹痛がでたらまた連絡してください。」



投げるように電話をきる。



終わり?あれで…あれだけの電話…?
なにも…なにも変わらない…!

冷たすぎるよ…



目には涙が滲んでくる。



今も赤ちゃんが助けてって言ってるかもしれない…
隣の血の固まりが邪魔してきてるかもしれない…



助けてあげなきゃ…私が…!



私は、財布からもうひとつの診察カードを出す。
ずっと通ってたレディースクリニックのカード。



私はどうしたらいいの…?


すがる気持ちで番号を押す。
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