おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
「ついに降ってきちゃったか~」


毎日カンカン照りだった空に、何日かぶりに雨が降った。
ベッドの上で窓から聞こえる雨音に耳をすませる。





ザアアアア……ザザザザザ……………



どんどん雨の音は強くなっていく。


ゴロゴロ…ゴロゴロ…

夕方は遠くに聞こえた雷の音がすぐ側に聞こえた。


窓と屋根を激しく打ち付ける雨はますます強くなっていく。


「ゲリラ雷雨ってやつ…?」



なんとなく。
何の気なしに、空を見たくなった。


何故だかわからないけど行かなきゃいけない気がした。


不思議と体が動いてベランダに向かっていた。


洗濯物が気になるわけでも、雨が珍しいわけじゃないのに。




わかってる……
考えすぎって言われたらそれまでかもしれない……

呼んでくれてたんだよね?………







「どうした?」


寝ていたはずの私がフラフラ現れたのでびっくりする陽。


「雨。すごいね。」




ザザザザザザ………………




ベランダから空を見上げると、激しい雨が全てを濡らしていた。
ベランダの屋根から弾かれた雨粒は私の腕に、頬に、手のひらに落ちる。




なんだろ………この感覚……



雨が振る空を見上げると、稲光が辺りを明るく照らしていた。

いつもはちょっとコワイはずの雷。



今日は全然恐くなんかない。
< 89 / 185 >

この作品をシェア

pagetop