少年陰陽師 奥州平泉奇譚
でも、腰が砕け気力だけではどうにもならず、体から力が抜けて沈みこんだ。


「祐!」

数名の声が、重なり微かに聞こえた。

僕は音も視界も閉じた。
気を失う瞬間、思った。


──駅から、ずっと気分がイマイチだったのは……これだったんだと。




< 16 / 79 >

この作品をシェア

pagetop