オレンジの片想い

同窓会から数か月後経ったある日。



「撮るよー。笑って!」



今日は、これから永遠の愛を誓おうとしている蒼真と小夏ちゃんの結婚式。ふたりにとって一生の想い出となるであろう大事な大事な日。


わたしは、友人兼カメラメンとしてここに呼ばれた。



披露宴などが終わって、カメラマンとしての仕事が落着き、ふう、と安堵の溜息を吐いた。わたしは、皆がまだ盛り上がっているところから少し離れた椅子に腰かけた。



「雪葉ちゃん」



下を向いていたから、顔を上げるとそこには、ウェディングドレスを身に纏った小夏ちゃんがいた。

思っていた通り、良く似合っていてとても綺麗だ。



「小夏ちゃん。いいの?主役が抜け出しちゃって」


「うん、大丈夫。雪葉ちゃんと話したかったしね。今日は来てくれてありがとう」


「すごい綺麗だったよー」



レンズ越しから見ていたけど、やっぱり素敵で。

いつかわたしもあそこに立てる日が来るのかな、なんて考えてひとりで赤面してしまった。でも、そんな日が来るといいなあ。



「新郎はどうしたの?」


「蒼真は向こうで話してるよ。ほら、雪葉ちゃんの未来の旦那さんとね」


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