オレンジの片想い
そう言われて見てみると、確かに蒼真は陽翔と楽しそうに話している。
て、いうか。
「未来の旦那って...」
「あら、照れちゃって。本当のことでしょー?」
真っ赤であろうわたしに、にやにやしている小夏ちゃん。さらに恥ずかしさが増すじゃないか。
「あ、話してたら向こう気づいたよ」
小夏ちゃんが手を振れば、離れた場所にいるふたりもまた手を振った。だからわたしもつられて、小さく振りかえした。
「わたし、蒼真にも挨拶しなきゃ」
「じゃああたしはそろそろ戻ってるね」
「うん...って、小夏ちゃんにも大事な事言ってなかった!」
「ん?」
「結婚おめでとう。幸せにね」
ああ、なんて眩しい笑顔だろうか。そう思うくらい、キラキラ輝いて見えた。
「ありがとう」
そう言ってまた、輪の中へと入っていく小夏ちゃんの、綺麗な後ろ姿をしばらく見つめた。それから椅子から立って、蒼真のもとへと向かう。
祝福の言葉を述べると、彼もまた小夏ちゃんと同じ笑顔で、ありがとうと言った。