白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
理波ちゃんは儚の病室を出てから、いや、儚の病室を開けた瞬間から落ち込んでいた。
「儚が、細くなりすぎてて怖かった?」
俺のちょっと回り道をした、でも内容はストレートな問いかけに、理波ちゃんは俯いた。
「儚ちゃん……私が知ってるのは本当に小さな頃だったから余計にかもしれないけど、……あんなに、………淋しくなってるなんて思わなかった……」
膝の上で握られた拳に、雫が降り落ちる。
儚は、口調こそ元気だったけれど、やせ細り、蒼白く、ぎりぎり繋がれている糸は細すぎるように、俺も思った。
儚は、生きている。でもそれがとても危うく見えた。
「あんな……風になってるなんて……怖いよ」
儚の命が、怖い。