白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
「ふーは、平気だったの? あんなにいつも通りだったから、思うのは私だけなのかな、て……」
いつも通り。
そうだよ、いつも通り。
「怖いよ。怖いし、淋しいし、哀しい。儚があそこまで弱ってるなんて、俺も思わなかった」
刹那の口調が、それこそいつも通りだったから。
儚の名前まで哀しいくらいに、なっているなんて。
「でも、そこで取り乱したら、俺の決めた俺じゃなくなるんで」
プライドを、優先させた。
と言うか、俺はその《決めた俺》以上に優先してきたものがないから、咄嗟にどうすればいいのかわからなかっただけかもしれない。