白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
さっきみたいに、どんなにか細くなっていたって、笑顔で「久しぶり」って言える、見て見ぬふりすらするくらいに。
「ふー……私は怖いよ。ふーみたいに強くないから、さっきも泣き出しそうで……ずっと、手のひらが痛かった……」
理波ちゃんが手のひらを上向けた。
深く、紅く出来た筋は爪の跡。
拳を握りしめ、爪が食い込む痛みで押し止めていた。
理波ちゃんは、自分の感じたものが儚に悟られないように必死だったのだ。
俺は、握る拳すらなく。
「怖くなって、悪いことないことないと思うよ」