ダレにも負けないぐらい愛してやる
「っぇ・・・陽織って」
保険証を見た響さんが、驚いた顔で私を覗く
「高校は行ってるのか?」
首を横に振った。
「そっか・・・取りあえず・・・それはいいとして、お前・・・えっとその・・・」
動揺してるのかな?やっぱり子供はめんどくさいのかな?
響さんの顔を見つめ口を開け『帰ります』口パクで、そう言って頭を下げた。
「はぁ?何言ってるんだよ、帰る場所が無いんだろ?ずっとオレのマンションに居ればいい」
『迷惑だよね』
「あ~クソ何言ってるか、分からね~スマホやるからこれで喋れるよな?」
響さんは、ポケットからスマホを取りだすと私の手の上に乗せた。
『ごめんなさい、響さんが困ってるみたいだから・・・』