ダレにも負けないぐらい愛してやる



私は、幼い頃から親に必要のない子として育てられてきた。だって母さんは、私じゃなく目の前に居る男の人が好きだったから。

私が居るだけでイライラが募り殴られて。気分が良い時は・・・笑いながら頭を撫でてくれた。

でも幼い私は、それだけで幸せだった。


ある日、遊びに行って家に帰ってくると、お母さんが居なかった。2、3日帰って来ない日があったから気にしていなかったけど寂しかった。

そして母さんが帰ってこなくなって1日が経った夜、お母さんのお兄さんだと言う人が来て私は知らない家に連れてこられた。


『今日から陽織ちゃんの家だよ、お母さんが迎えに来るまで、ここに居る皆が家族だからね』


でも・・・聞きたくない言葉も耳に入ってくる。


『未来さん、何処へ行ったのかしら?家だってお金が余ってる訳じゃないのよ借金とあんな小さな子を残して迷惑。もう早く大きくなって出ていってほしいわ』







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