あの日、君に伝えたかった



私は、人を信じないんだから。

夜斗も、誰も。



「メイさんは、誰よりもお美しい人です」

「・・・はぁ?」

「驚かれるのも無理はありません。
ですが、ご安心を。

ボクはあなたに危害は加えません。
あなたの望むことは、全て叶えましょう。

出ると言うのは叶えてあげることは出来ませんが」


ふーん・・・。

まぁ、興味ないわね。



「ボクはいつもメイさんを見ておりました」

「いつも?
夜斗は、どこで私を見ていたの?」

「どこでもですよ。
家にいるとき、登校中、下校中、お風呂にはいるとき、眠るとき、食事をするとき。
いつでもボクはメイさんを見ていました」



ほ、本当にいつでもね。

ストーカーみたいだわ。



「どうやって見ていたの?」


まさか、盗聴器とか、小型カメラとか?



「それはお教えできません。
企業秘密ですから」

「そう・・・」



にこりと、夜斗は微笑む。

ニタリとも、受け取れそうな笑顔だ。




ジャラ・・・。






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