涙恋〜甘えた幼なじみの忘れ方〜
数十分後。
夏希のおかげで綺麗に片付いた部屋を見回す。
「んじゃ、勉強しよっか。」
パンパンっと埃を払うように手を叩いた夏希に促されるように、勉強机の前に座った。
うちには、小さなテーブル…なんてものはなく、一人用の勉強机だけ。
だから、必然的に、夏希は立って俺を教えることになる。
なんとなく悪いなあ、と感じるものの、座るところなどないからどうしようもない。
「どこかわかんないとこ、ある?」
「あー、今は…ない、かな。」
「そか。
じゃあ、わかんなくなったら呼んで。」
数学のテキストを開きながら、そう答えると、夏希には俺のベッドに腰掛けた。