今さら恋なんて…
「バレンタインにチョコあげる、なんて告白とイコールだよ?」
「…分かってますよ…」
龍哉はまたぶつぶつと小さな声で呟く。
「甘いのは苦手だ、って教えてあげればよかったのに…」
「…“作った”って言われて…受け取るの拒否出来ます?」
「……なるほど…そりゃ、受け取らないと…鬼だよね…」
シーフォートのモテ男は、性格もイケメンらしい…。
「優しいね、龍哉…」
「…いえ。そんなことは…」
「鬼畜男なら“そんなの要らない”って突き返すでしょ」
「……そうかもしれませんけど…」
「女の子の勇気だけでも受け取ってあげてね」
「……はい」
龍哉は苦笑いを浮かべてそう頷いた。
「さて、次のカクテルをお作りしましょうか?」
あたし達の会話が途切れたタイミングで、羽生くんはそう訊いてくれた。